じぇねれーしょん
明確な拒否が無いのを合意と受け止めたらしい少年がキスで易々と七緒をベッドに沈める。
困ったわ。
覚悟がつかず、かといって体の良い断り文句も思いつかない。
初対面で体を許すほど普段の七緒は柔軟な節操の持ち主ではない。
だけど、今夜は仕事でお疲れモード。
しかもこの間は、命一杯甘やかしてもらおうと思っていたタイミングで別れ話。
正直に言うと今夜は落ち込みそうで一人で過ごしたくない心境だ。
途方に暮れた顔で少年を見上げると、そんな七緒のすべてを見透かしたように先手を打たれた。
「甘やかしてあげる。」
その言葉に暗示に掛かったように七緒は少年の背中に腕を回した。