じぇねれーしょん
うう…この会社、キケンな男一杯……。
年齢に卑屈になりすぎているとは思うが、イイ年頃の男を見るとそんなことばっかり気になる。
かなり重傷だ。
だが、ほんの少し気を軽くするように、女子スタッフが茶目っ気に告げ口してきた。
「もし清水さんにセクハラされたら立花さんに訴えればいいわ。清水さんも立花さんには形無しだものねー。」
「余計なこと言うな!大体、あのチンピラに敵うヤツなんざ見たことねーつーの!」
普段よほど苦渋を呑まされているのか、七緒を勝る超絶クールな男がムキになって吠えた。
苦渋というか、清水はコレでいて意外と一途な性質であるようだ。
「つーか!アイツにからかわれンのもムカッ腹だが、アイツ絶対鈴に吹き込むんだよ!あることない事、話デカクしやがってな!」
鈴が誰だか分からないが、多分清水のカノジョで、立花の知人であるらしい。
誤解といえどもカノジョとちょっとした諍いもしたくないという態度を隠そうともしない。
カノジョ持ちならちょっと安心。
そしていっそ潔いほどに惚気る清水を男として見直した。