じぇねれーしょん
不安げに見詰めてくる七緒から目を背けるように利嘉は立花に向かって歩き出した。
距離を縮めてみてもチンピラはやっぱりチンピラだった。
ムカツク。
確かに現段階で経済力とか、地位とかで戦っても勝ち目なんてないけど。
でも。
このキモチが負けるなんてことはないから。
こんなヤツにそんな理由で負けられないから!
利嘉は僅かに目を伏せ深く深呼吸した。
そして顔を上げ、ニコリととびきりの笑顔を浮かべた。
「ハジメマシテー。ヨロシクお願いしまっす!」
相手が敵なら弱味なんか片平も見せてやるか。
人懐っこい笑顔に潜む挑発的な色に、立花はニヤリと口端を歪めた。