じぇねれーしょん
深呼吸してなんとか平静を取り戻そうとするものの上手くいかない。
途端に利嘉は落ち着きなさそうに部屋の中をうろうろし始めた。
どーしよ。
今から事務所に押し掛けてみよっか?
って、絶対怒られるし!
……つか。
こんな嫉妬丸出し、独占欲の塊みたいなコドモ、鬱陶しいって思われて切られたら困る。
でも、この時間になんだってあのオッサンはわざわざ七緒の元を訪れる!?
たとえそこが色気のない事務所だとしても、気に障る。
さすがにあーんなことやこーんな事はしでかさないだろうけど
…でも、する気があればキスしたりとか、イチャイチャしたりは……出来るよな?
雑多とした仕事でちょっと倦怠感漂う事務所内。
仕事の話をしながら男の手が手持無沙汰そうに七緒の髪を弄ぶ。
七緒は少しだけ煩わしそうにそれを払いのけるけれど、それに絶対的な嫌悪はなく…。
拒否されないのを良い事に悪戯はエスカレート。
からかうような挑発的なキスをしかけてくる男に対し、ほんのちょっとだけ目を吊り上げて睨む七緒もその気になちゃったりして……
「ぅわああああ!!!」
利嘉は自分の妄想に悲鳴を上げた。