じぇねれーしょん
今日こそはちゃんと話をする。
あれから幾度となく脳裏にリピートするのは皆実のセリフ。
―――アイツがコドモだってことちゃんと認識しとかなきゃダメだよ?
リカがコドモだなんて分かってる。
本当に?
本当に私は分かってた?
リカが上手に立ち回ってくれたから、気がねしないでその愛情を受け取ってこられた。
大切にしてもらっていた。
だけど、それをするリカは?
コドモの顔して大胆不敵なほど押しが強くて。
見返りも求めず、不安すらも呑み込もうとした。
―――七緒さんがリスクのない年相応のお付き合いを望むなら、……俺は叶えてあげられなくても、…皆実さんなら出来るんだよ。
悔しさと、寂しさをほんの少し覗かせながらも―――リカは冷静にそう言うのだ。
その面の厚さにまんまと騙されて、あんな風に歳を気にしているなんて思わなかった。
七緒が歳を気にするようにリカも歳を気にしていた。
追いつけない距離を不安に思っていた。
それなのにフォローすべき七緒は何もしなかったばかりか気づきもしなかった。