じぇねれーしょん


唐突なうえ大胆な告白に静まり返った会場が、次の瞬間一気に盛り上がった。



公衆の面前で何をぶっちゃけるんだ、このオコサマはっ!!

告白に深紅の薔薇なんて、なんてベタなの!?

てか、この状況で私に一体何を答えろというのだ。

私もスキって答えればいいの?

いやいや、さすがにそれはナシだろ。

あーっ、せっかくの告白が、よりにもよってなんでこんな格好の時よ!

…今更ほつれ髪を直す気力もない。




「和原、コドモがそこまで下手に出てんだ、オトナらしく受けてやれ。」

「そうだぞ。フるなんて大人げないぞー。」


人ごとだと思いやがって!


周囲の野次に七緒はキッと目を剥く。


クマの濃い悪人面この上ないが、慣れているスタッフは一向に動じないで、やんやと囃したてる。



あーもー!

どうすりゃいいのよ!!

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