じぇねれーしょん


ようやく本当に彼女を手に入れられた。


ずっとこうしていれたらいいと思う。


このままいつまでもいつまでも腕の中の温もりにゆるゆると幸せを噛み締めていたい。


………とは本気で思っているけど、そうは問屋が卸さない。


「ゴメン……何か、こう、コウフンしてきてシマイマシタ。」


久しぶりに幸せ一杯で抱きしめたりなんかしたら、いきなり血の巡りが良くなった。

顕著なのは下半身?


情緒ぶち壊しの発言に、七緒がはぁっと呆れた溜息を吐く。


「リカってホントそればっかり……」


「ええーっ!若いんだからしょーがないじゃんっ。てか、絶対これ七緒さんの所為だし!」


「なんで私の所為になるのよ。」


「所為っていうかー、いくら俺が若くっても相手が七緒さんじゃなきゃこんな風に無節操に盛ったりはしないんですぅ!」


七緒に出会うまで恋愛オンチだったんだから。

ノリでスルことはあっても、淡泊で冷めてたんだから。

七緒じゃない他の誰かに求められたって、こんなに簡単に盛ったりしないんだから。



責任取って欲しい。


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