じぇねれーしょん
んもうっと窘める七緒の顔がほんのり赤くて、それがやっぱりカワイイ。
急いでカウンターを回り自室へ連れ込む。
口ではなんだかんだと言いながらもやぶさかではないらしい七緒は素直にベッドに沈んでくれて、利嘉は甘えん坊みたいに抱きついて、つまみ食いみたいにキスの雨を降らす。
「今夜はこの間ヒドイことしたお詫びも兼ねて、命一杯尽くしてアゲルね。」
この間は本当にヒドイ事をした。
七緒だって立場があるのに、職場で、仕事中に。
いや、それだけじゃなくて、力で無理矢理に迫るのは歳に関わらず男としてサイテーな行為だと思う。
でも、泣いて善がる七緒には嗜虐心がソソられたりもして…
よくあそこで我慢したな、俺!
……などと思った事は秘密にしておく。
鎖骨の窪みに舌を這わせながら、ブラウスのボタンを寛げていた利嘉は途端にあることを思い出し、「あ!」と顔を上げた。
そうそう。
これだけは聞いとかなくっちゃね。
「あのチンピラカメラマンとは本当になんにもないんだよね、七緒さん?」
途端、利嘉の髪を弄っていた手がピタリと止まった。
え?まさか?
不安に駆られながらじっと七緒を伺う。
例えばこれが過去の話でも、きっと穏やかではいられない。