じぇねれーしょん

俺は気丈に顔を上げた。


「カレシ、どんなヒト？いつ知り合ったの？」


俺、帰ってきたんだよ。


まだ実績も経験も浅い若者だけど、もう未成年じゃない。


幸せカップルじゃないなら……いや、そうであってもぶち壊してアゲル。


掻っ攫ったら今度こそ、手放さない。


無理矢理笑顔を作ったけれど、黒くて熱い感情をどれくらい上手に覆い隠せたかな。


挑むみたいな俺を前に七緒さんはすぅっと口端を笑みに吊り上げた。



「付き合ってないっていったでしょ。ただ……私が勝手に二年も前からスキでいただけよ。」


余裕たっぷりなその微笑に俺は固まった。


持っていたフォークが手から滑り落ち、行儀の悪い音を上げた。


「ぅわ、ゴメン、なさい。」


慌てて取り押さえながら、チラリと七緒さんを伺う。



今、二年もって言ったよね？

それって