じぇねれーしょん
分かってる?
一応モテるんだから、ヤりたいだけでリスクの高い客なんかにちょっかい掛けないし、運ぶなんて労力は使わないんだよ。
「…どういう……」
言葉を摘み取るように利嘉は七緒の唇を塞いだ。
触れた瞬間、皮膚の下の神経がザワリと揺らめく。
「イや?」
七緒は覚悟がつかず途方に暮れた顔をしていたが明確な拒否が無いのをいいことに二度目のキスでベッドに沈めた。
七緒が一夜のアバンチュールを楽しむタイプじゃないのは、カンジで分かる。
しかし、コイビトと別れたばかりだ。
傷心な時に優しく慰めてくれる相手を拒否するのは、誰だって多分難しい。
「甘やかしてあげる。」
七緒はその言葉に暗示に掛かったように利嘉の背中に腕を回した。