じぇねれーしょん



最初の頃のメールで自分の写メを送った。


俺の顔、忘れないよーに。


そんな願いで意気込んで送ったけれども………

アイドルじゃあるまいしさすがに気恥ずかしくはあった。


照れていた所為でビミョウな顔になちゃったし……。




『んなことより!』

と、気を取り直し少々強引に話を戻す。



『七緒さんが電話かけてくるって、メールじゃ足りないくらい弱ってる証拠なんですけどー』


相手は電話口で息を呑んで沈黙した。



『…ねぇ。ほんの少しも時間取れない?電話で充電バッチリってんならいいけど、足らないんじゃないかって、俺心配だよー?』




七緒からのアクセスは、精神的なSOS。

余裕があるときは、もう少し、もう少しと頑張る人だと知っているから。

アクセスしてくるときは、限界の時。


なんともない声で四方山話なんてふってくるけれど、そのくらいは分かる。



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