じぇねれーしょん


男は悪びれもせずスマシガオで嘯いた。


「カンケーは、ある。俺にとって七緒は大切なヤツだし。下らん男に泣かされるよーなことは見過ごせねーな。」



カチンときた。

思わず、男の胸倉に手が伸びた。



「アンタに言われたかねーよ!簡単に傷付けたくせにっ!フッたくせに、よくもっ、そんなことが―――」


怒声に喧騒が途切れた。

だけど頭まで沸騰していた利嘉は止まらなかった。




自分が半人前なのはよく分かってる。

自分が七緒に見合う男じゃないことくらい。

だけど。

だからって、諦められる気持ちじゃない。



そのキモチごと扱き下ろされて。

七緒を大切に出来るだろう大人のくせに、七緒をフッたこの男に。





ただならぬ気配を察してすっ飛んできた晴可に制されるより早く―――




「…な、……なにやってんの!?」



ドン引きした七緒の声に我に返った。



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