じぇねれーしょん
戸口を見ると、扉を開けた格好のまま固まった七緒がいた。
と、そこへ
「あれー?」
暢気に陽気な声を響かせて、トイレに行っていた女が戻ってきた。
サイッッアクなシチュエーション………!
女は七緒の姿を捉え、ぱぁっと顔を明るくした。
「オヒサシブリでーす、七緒さんっ!相変わらずステキッ!会いたいって単に何度もお願いしたのに、七緒さん忙しいからダメだって言われて寂しかったんですよぅ。」
「あ……ええ。百合ちゃんも相変わらずね……」
飛びつかれた七緒は引きつった顔に無理矢理笑顔を張り付ける。
それに利嘉の胸がチリッと痛む。
「七緒さんっ、そんなヒトにまともに挨拶することないよっ!つか、アンタ何様!?よくそんな平然と挨拶なんかできるよな!?」
「ちょ…リカ?何言って………」
百合に噛み付く利嘉に七緒が困惑したように眉を顰める。
もの言いたいのはコッチの方だ。
これがオトナの対応ってヤツか?
でも、生憎だが、オトナだろうとコドモだろうとユルセナイものはユルセナイ。