じぇねれーしょん


楽しげに歩き出したリカを七緒はこっそりと伺い見る。


―――やっぱり誰にも見られたくないのよね。

こんな六つも年上の女と歩いているところなんて。



沈みそうになるキモチを深呼吸で拭い去る。


そんなことは最初から分かっていたことだから。


リカは興味本位で年上と付き合ってるだけ。


七緒に愛着を持っていたとしても、それは恋愛じゃない。


時が来れば目も覚めて、同世代のカワイイ女の子との真っ当な恋愛に戻って行く。






分かっているから。

その間だけ。




ほんの少し夢を見させてもらっても……いいでしょ?



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