じぇねれーしょん
「いいこと。女はいつだってピカピカの自分を見せたいものなのよっ。だけど、ピカピカになる努力の姿は見せたくないの!白鳥と同じで水面下で必死にバタ足していようが、ソレを見せずに優雅な姿だけ見て欲しいわけよ!」
「………色々、大変なんだね。」
白鳥・七緒に風呂を先に譲ってあげて、利嘉はカクテルを三つ作って寝室に運んでおいた。
時間を加味して全部ロング。
ショートでは氷が溶けて味が半減してしまう。
「リカ。」
用意した頃合を見計らっていたように名前を呼ばれて、風呂場へ向かう。
足を踏み入れ、ドギマギして顔を赤らめる。
「七緒さん、誘ってる?」
ほんのり色付いた体をバスタオルで包んだしどけない格好。
洗いざらしの髪といい、そそられる。
「…なにアホなこと言ってんのかしらね、この子は。じゃなくて。洗濯機貸して欲しいのよ。ホラ、着替えないし。」
七緒は戯言をキレイにスルーし、乾燥機能までついた全自動洗濯機をちょいちょいと指差す。
了承すると、七緒は棚にあった網などを使い手際よく洗濯物を中へ放り込んだ。
「どうせならコレも一緒に洗ったらどう?」
隣の洗濯籠の中身を指差す。
家主はいないので殆ど利嘉の服。
主には制服のカッターシャツと下着くらいだ。
「ん。いいの?有難いデス。」
「私は構わないわよ。色落ちするようなものもないみたいだし。」
中身を詰めて、スイッチを押す。