半分こ。
戻ると2人は
お酒を縁側に置き、皆に酌した。
永倉と原田のそばに向かうと
そこには 隼人が正座していた。
「っ…………。」
言葉を失うりんに原田が
「ぁ。りんちゃーん。……隼人くんの事、説得してあげたよ~。」
と呑気に言う。
りんは
どういう手段で説得したのか気になったが聞くと面倒になりそうなので止めた。
当の彼は
「…今日だけですからね!」
と丸くまとまっている。
すると
それを見ていた永倉が酒をりんから預かり、
隼人に酌す。
「まぁまぁ、たまにはいいじゃないッスか!」
そう言いながら
どんどん酒を注いで隼人に飲ませていく。
りんは
(隼人は、酒に強いから無駄なのに。)
と思いながら眺める。
五月蝿い隼人に永倉と原田。
可笑しな光景だ。
が、
ある意味 似た者同士なのかもしれない。
お花見は明け方まで続いた。
騒いで
話して
笑って…
その日は最高に楽しかった。
桜も散り際。
桜は儚く散ってしまっても
彼等の心に焼き付いて離れなかった。