半分こ。


どれくらい経っただろう。
りんは重い瞼を開けると部屋を見渡す。
隣で横たわる人。
……。
隼人だ。

たまには寝かしてやろう
と思い そーっと起きあがる。

気づかれていないようだ。
相当 疲れているのだろう。

毎日のように家出しては
重労働させている事を申し訳なく思う。

外を見ると
さっきまでの荒れようが嘘のように空が澄んでいる。
七色の虹が絵に描いたようにかかっている。

「…きれい。」
思わず声を漏らすと
うぅん
と横から声がした。

「あれ。…風雅様。」

「…隼人。………仕事は家臣にやらせておくから休め。」
りんはそう言うと隼人の頭を撫でる。
思ったより暖かくて髪がさらさらだった事は本人には秘密だ。


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