体育館12:25~私のみる景色~

 ぐいぐい首をしめてくるから、すごく苦しい!


 というか、普通に先輩の存在忘れてたよっ。


「せ、先輩ギブギブッ!! 死んじゃう~っ!!」


「自分の世界に入るのはいーけど、俺んこと忘れんじゃねえよ。それから逃げんな」


「わかった、わかったからっ! とりあえず離して~!」


 もはや酸欠状態。


 中原先輩って、加減を知らないわけ!?


 腕をバシバシ叩いてたらやっと離してくれたけど、もちろんむせた。


「げほ……っ! わ、忘れてたのは謝りますけど、別に逃げたわけじゃないですから!」


 乱れた息を整えながら言うけど、苦しすぎて涙出てきたしっ。


「お前の言うことは信用できねんだよ。昨日だって逃げたくせに」


 うっ、それを言われると言い返せないんだけど。


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