体育館12:25~私のみる景色~
「宮下、なんで呼び出しくらったかわかるか?」
目の前には、無表情なりんちゃん。
私の手には、数枚の紙。
絶賛、職員室に呼び出しくらってる最中。
うん、わかるよ、呼び出された理由。
私の手の中にある紙、もといテストの答案用紙の数字を見れば。
「お前、これはさすがにやばいぞ?」
りんちゃんが見放したような鋭い目で私を見てる。
やばいのは自分でも本当によくわかってる。
だって、ほんとうにヤバイから。
「数学32点、保体36点、数学27点、英語……13点。宮下、お前コレどうした?」
どうしたって、私が聞きたいくらいだけど。
今りんちゃんが言ったのは、私の期末テストの点数。
これまでそれなりの結果を残してきただけあって、この点数は初めて見る数字だ。
自分がこんな点をとったなんて、いまだに信じられないんだけど。