体育館12:25~私のみる景色~
「ちょっと待って。ほんとに何? そのウワサ! 私だけひとり浮きまくってるじゃんっ」
もう、半ベソ状態。
そんなウワサを佐伯先輩が知ってるなんて考えたら、めまいがした。
もう、アピールするとかの問題じゃない……。
「ここまで言ってまだわからないんかい! ほんとに亜希って、自分のことに疎いっていうかさあ~」
怒ったように涼が言ってるけど、涼が怒る意味がわかんない。
ほんとに泣きたい気分になってきたし。
「でも、そこが亜希の可愛いところだ。そういうところ、好きだぞ」
あ、今心臓がきゅんってしたよ。
純子が私の頭をなでてなぐさめてくれた。
うぅ、純子を彼氏にしたい気分だよ~!