体育館12:25~私のみる景色~
……さて、そろそろ私も教室に戻らなくちゃね。
次の授業ってなんだったかな?
そんなことを考えながら階段をおりて、教室へと足を向けた時だった。
「おい。お前、無視とはいい度胸してんじゃねえか」
私の右後ろから、なんかヤンキーが言うみたいなセリフが聞こえてきた。
低い声で脅すような口ぶりに、恐怖で立ち止まってしまう。
もしかしてコレ、私に言ってるの?
違うよね……?
「おい、聞いてんのかよ」
そんなセリフとともに、腕を思いっきり引っ張られた。