体育館12:25~私のみる景色~

 ……さて、そろそろ私も教室に戻らなくちゃね。


 次の授業ってなんだったかな?


 そんなことを考えながら階段をおりて、教室へと足を向けた時だった。


「おい。お前、無視とはいい度胸してんじゃねえか」


 私の右後ろから、なんかヤンキーが言うみたいなセリフが聞こえてきた。


 低い声で脅すような口ぶりに、恐怖で立ち止まってしまう。


 もしかしてコレ、私に言ってるの?


 違うよね……?


「おい、聞いてんのかよ」


 そんなセリフとともに、腕を思いっきり引っ張られた。


< 99 / 549 >

この作品をシェア

pagetop