身代わり姫君の異世界恋綺譚

清文の提案

◇◆◇

清雅と清重の張った結界は陰陽師寮で働く女房たちにも影響したようだった。

真白を敵対していた女房たちは真白のことで陰口をたたかなくなり、穏やかな心を持つようになった。

しかし異端児として、遠巻きに自分が見られているのは嫌だったが、ここにいるのはどうにも出来ないので女房たちの気持ちが緩和されただけでも良しとする事に決めた。


紫鬼は日中はどこかへ行っているが、夜は必ず戻ってきて真白と一緒にいる。

真白がこの場所へ来て1ヶ月ほど経った。

紫鬼との間が進展はしていないが、側にいてくれるだけで真白は嬉しかった。

もっと欲を言えば昼間も一緒にいて欲しい。

紫鬼に真白は惹かれていた。

< 132 / 351 >

この作品をシェア

pagetop