身代わり姫君の異世界恋綺譚

怖いもの

途中、見晴らしの良い涼しい場所で食事を食べると再び牛車に乗り、別宅へ向かった。

昼食後に牛車の席が入れ替わった。

先に紅と清雅が入ると、紅の隣に清雅が座ってくれたのだ。

必然と真白は紫鬼の隣になる。

――清雅、いいところあるじゃん。

お腹もいっぱいになって真白の目蓋は重くなった。

牛車の揺れは大石に車輪がぶつかった時以外は眠りを誘うテンポだ。

真白は紫鬼の肩にいつの間にかもたれて眠っていた。

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