身代わり姫君の異世界恋綺譚
「どうしたの? 清雅」

水色の薄い肌襦袢、一枚になった真白が笑って聞く。

――こやつ、私が恥ずかしいのがわかっていて言っておるな。

「あ~ 気持ち良いっ」

真白は着物がめくれないように気をつけながら泳ぐ。

川の流れは強くないから楽に泳げる。

「桔梗に怒られるぞ?」

後ろを向いたままの清雅はなんとかして真白を慌てさせようと言う。

「いいも~ん」

慌てる清雅に余裕の真白だった。

< 164 / 351 >

この作品をシェア

pagetop