身代わり姫君の異世界恋綺譚
紅が近づいてきた。

食事をしている真白を一睨みする。

「紅、お前も食べるか?」

紅に気づいた清雅が聞く。

「いいえ、清雅様」

紅は清雅には礼儀正しい。

真白には何かを言いたいらしく、つかつかと真白の目の前に立った。

「紫鬼様と寝たからっていい気にならないで!」

真白は唖然となった。

――どうして分かるの……?

唖然となった真白だが、清雅はきょとんとしている。

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