身代わり姫君の異世界恋綺譚

昼間は真白

真白が目を覚ましたのは午後も遅くだった。

「ん……」

小さく呻いてからビクッと身体を震わせ目を開けた。

「し……き……」

「真白! 気分はどうだ?」

額に置かれている濡れた布を外し触れる。

まだかなり熱い。

清蘭という物の怪が入っているせいだ。

「身体が動かないの……私……どうしたの……?」

その時、目が大きく見開いた。

「清蘭さん!」

昨晩のことを思い出し、瞳に恐怖の色が浮かんだ。

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