身代わり姫君の異世界恋綺譚
その手を紫鬼は強く払った。
払われた手が赤くなる。
それを見て清蘭は笑う。
『良いか? 紫鬼様、この身体は真白。傷つければ真白が痛むのじゃ』
「私に触るな」
紫鬼の紅い瞳が更に色を増す。
『それは嫌じゃのう。わらわは紫鬼様に抱かれたいと言ったであろう?』
その時、外で稲妻が光ったかと思った瞬間ドォォォ――ンと酷い音が響いた。
屋敷内からは女房達の恐怖の悲鳴が聞こえた。
払われた手が赤くなる。
それを見て清蘭は笑う。
『良いか? 紫鬼様、この身体は真白。傷つければ真白が痛むのじゃ』
「私に触るな」
紫鬼の紅い瞳が更に色を増す。
『それは嫌じゃのう。わらわは紫鬼様に抱かれたいと言ったであろう?』
その時、外で稲妻が光ったかと思った瞬間ドォォォ――ンと酷い音が響いた。
屋敷内からは女房達の恐怖の悲鳴が聞こえた。