身代わり姫君の異世界恋綺譚
くらっ……。
身体を起こした瞬間、目の前が真っ暗になった。
片手を額に置き眩暈が去るのを待つ。
「どうしたんだろう……私……」
身体の重心が取れずに、再び紫鬼の腕の中に倒れこむ。
倒れこむと言うよりは、紫鬼に引っ張り込まれたのだ。
「お前は穢れを受けやすい。まだ熱があるんだ」
紫鬼が言うと、清雅が眉根を寄せる。
「紫鬼、穢れなんて……まさかここは陰陽師寮です。穢れを受けるわけがない」
――そんなおかしな事があるはずがない。
身体を起こした瞬間、目の前が真っ暗になった。
片手を額に置き眩暈が去るのを待つ。
「どうしたんだろう……私……」
身体の重心が取れずに、再び紫鬼の腕の中に倒れこむ。
倒れこむと言うよりは、紫鬼に引っ張り込まれたのだ。
「お前は穢れを受けやすい。まだ熱があるんだ」
紫鬼が言うと、清雅が眉根を寄せる。
「紫鬼、穢れなんて……まさかここは陰陽師寮です。穢れを受けるわけがない」
――そんなおかしな事があるはずがない。