身代わり姫君の異世界恋綺譚
紅
「あなたは何者なの?」
紅がちょっとぶっきらぼうに聞く。
「え……」
――何者って聞かれても……。
「私は貴方が嫌いよ」
見れば見るほど神秘的な美しさを持つ紅を真白はポカンと見つめた。
紅は真白が今まで見た中で一番美しい。
姫様のようなのに、この世界の女性のいでたちとは違うのはなんでだろう。
すらりとした身長に、十二単ではない着物。黒髪は床に付くくらい長いのが普通の世界なのに、紅の髪は肩で真っ直ぐ切りそろえられていた。
会ったこともない人に、突然嫌いと言われてへこまないわけがなかった。
紅がちょっとぶっきらぼうに聞く。
「え……」
――何者って聞かれても……。
「私は貴方が嫌いよ」
見れば見るほど神秘的な美しさを持つ紅を真白はポカンと見つめた。
紅は真白が今まで見た中で一番美しい。
姫様のようなのに、この世界の女性のいでたちとは違うのはなんでだろう。
すらりとした身長に、十二単ではない着物。黒髪は床に付くくらい長いのが普通の世界なのに、紅の髪は肩で真っ直ぐ切りそろえられていた。
会ったこともない人に、突然嫌いと言われてへこまないわけがなかった。