身代わり姫君の異世界恋綺譚
「紅に何かを言われたのか?」

――紅は紫鬼が大好きだからな……気の強い紅のこと、真白に何か言ったのだろう。

「えっ? ううん。紫鬼を探しに来ただけ」

「そうか」

清雅は真白の表情が気になったが、あえて深く聞かなかった。

「ねえ、清雅、何か書く物はないかな?」

暇だからこの際、庭の絵でも書こうかと思った。

絵は得意ではないが何かしていないと気が狂いそうになる。

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