ルイ~涙~
ヤケになって、布団に顔を埋めようとした。
あたしが言葉を放った、その時――。
「何だよ。勝手に一人で決めつけんなよ」
「っ!?」
――短い黒髪のスポーツ刈りに、首には青いヘッドホン。
―――今流行りのスキニーの黒いジーンズに、カジュアルなTシャツ。
――――クラスに普通に居そうな、普通の高校生の男の子が。
「お前、自己中すぎ」
あの、“圭伍くん”が。
「な…んで…?」
病室に、勢いよく入ってきた。
「何が“何で”だよ。俺、何も喋ってねぇんだけど。何一人で喋って一人で終わらせちゃってんの」
「!?」
「流石“笑沢ルイ”。内山先生が言ってただけあるな」
「えっ…?何?どういうこと?」