ルイ～涙～

そんなあたしの気持ちを察したのか。



圭伍くんは、あたしを見つめ、こう言った。








「…迷惑とか、１ミリ足りとも思ってねぇよ」






すごく小さな声だったから。



一瞬――聞き間違いかと思った。





でも、彼の顔をもう一度ちゃんと捉えると、すごく優しい笑みを浮かべて、ずっと、あたしの目を見つめていた。







「……え？」


「迷惑だったら、こんなに毎日見舞いに来るかっつの」


「だって……」






こんな時に、そんな優しい言葉をかけてくれる圭伍くんが信じられなくて、泣きそうになった。



すると彼は、震えるあたしの手を握ってくれた。


















「……あのなぁ。


　俺が、お前に会うために来てんの。

　他の誰に言われたからじゃなくて、俺の意思で、お前に会いに来てんの。


　だから、お前につべこべ言われる必要もないし

　お前がどうこう悩む必要もないわけ。



　わかったか？」