他人の彼氏

「落ち着かないと
ヤバいでしょ？
もう、あいつも成人したし」


「成人したんだ？
へぇ・・・
あーダメだ。ヤンキーのイメージしかないから
成人した弟くんの想像
できないわー」


「いやいや、もうヤンキーとか
まったく面影ないよねぇ？
居候ちゃん」


「へ！？あ、は、はいっ」


いきなり私に話を振られて
はいっ　なんて言ってしまったけど
残念ながら
所々で・・・・
ガラの悪さが
たまに出てきておりましたが・・。


「ふぅん、じゃあ
モテてんじゃない？
ごてごてヤンキーだったから
近寄りがたかったけど
その面影がないなら
顔良かったし
相当、寄ってくんじゃん？」



「どうなんだろうね？
私には、そんな話しないから。
ただ、彼女が
結構・・・・面倒な女だから
遊びたくても遊べないんじゃないかね。
逃げたのはいいけど
結局、追いかけられてきてるしね～
まぁ、自業自得なんだけど」



「追いかけてきたの？
そりゃ・・・すごいわ・・・
若いねぇ・・・・
私も、そんな勢いがあったら
大輔と別れずにすんだかもなぁ・・」



「ほらね、やっぱ
未練タラタラじゃん。」



「そういうんじゃないってばー
もう・・・諦めるし」



「それがいいわ。ほんと。
さっさと他の男見つけなよ」


「分かってますよーだっ。
楓の弟くんでも狙ってみようかしらね？」


「伸治は無理無理。
あの彼女がいる限り
手は出せないわー
おとなしそうな顔して
やる事タチ悪いもん。
あー、あんな女と伸治が結婚したら
どうしよう～・・・・
本気で泣くわよ・・・」

黒崎伸治と・・あの彼女が結婚・・


私も泣くかもしれない・・・

ううん、絶対泣く・・。