他人の彼氏

ムダな時間

翌々日の朝、珍しく私の携帯が鳴り
その音で目が覚めた。


この携帯の着信音を
久しぶりに聞いたような気がする・・


画面を確認すると、


シン　という名前。


シン・・・？しん・・・？しん・・じ？


「もしもしっ！？」


慌てて電話に出ると



「んな大声で出んなよ。耳いてぇ・・」


「ご、ごめん・・・・」


黒崎伸治と電話をしている。

そう思うだけで

胸は高鳴り、うれしくて
どうしようもない。


「何時に
こっち来る？
今なら、俺いるけど？」


「え？じゃ、じゃあっ
今からすぐ来るっ！！」


「だから、んな大声出すなって・・
じゃあ、着く直前に電話しろよ」


「う、うんっ」



大急ぎで着替えて
化粧をして・・

猛ダッシュで
黒崎伸治のいるアパートへ走った。


会える、

会える、会いたい。


ただ、その一心で
走った。