他人の彼氏
そんな不安を抱きながらも
いつ来てもいいように、と

食事の準備をして
ただ、黒崎伸治が来るのを

ひたすら待っている。


10時が過ぎ、

11時が過ぎ、

12時が過ぎ・・・・


この待っている時間が苦痛で、不安で

どう過ごせばいいのか分からない。


掃除をしても、

テレビを観ていても

まったく落ち着かない。



そして、13時が過ぎ・・・

もう、諦めた方がいいのかと

机に並べた料理を片付けようとした時、


玄関の扉が閉まる音が響き


部屋の扉の方を見ると、


「腹へってんだけど・・・
もう、アウトっすか?」


扉を開け、
片付けようとしてる私を見て
その場に立っている。


「え?うう、ん?
どうぞ・・・」


「あ~、腹減った・・・」


そう言いながら
座ると、

目の前にある
おかずを一気に食べ始め

慌てて、ごはんを差し出した。









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