他人の彼氏
「希、来い」

「え・・・・?」


その場に立ち尽くしてる私を
再び睨むように見ている。


「こっちに来て座っとけ」


何に怒っているのか分からないし・・

来いと言われたら

行ってしまうのは当たり前の事だけど


私は、一体
何を怒らせてしまったんだろうと

不安が募っていき


そのまま黒埼伸治の隣に座り

ただ、体育座りをするように
両手で足を組み
目の前の机を見つめている。



「さっき、横通ったんだけど
やっぱ、気づかなかったか・・」


「さっき・・・?」


「あぁ、男と仲良くいる横を
単車で通ったんだけど」


単車って・・・・

乗ってる事も知らないのに

気づくはずないじゃんか・・・・


「ごめん・・・・」


「別に、謝る必要ねぇし」


そんな事言うけど

そんな不機嫌だと

謝るしかないと思うんだけど・・・













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