他人の彼氏
「何で楓?」


私になぜ問いかけるのだ・・・


「伸治、ほら座って」


「あ、あぁ・・・」


扉を閉め
楓さんの斜め横に座ると

あぐらをかきながら
大きくため息をついて
うつむいている。


「ほら、居候ちゃんも
ここ座って」


「は、はい・・・」



楓さんの横に座ると、


「別に説教するわけじゃないんだから
正座はしなくてよろしいっ」


「・・・・はい」



だって、この雰囲気は・・・


誰がどう見ても

これから

楓さんに怒られる図の完成だし・・



足をくずしても、

緊張は解けない・・・。
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