他人の彼氏
そして、案内された席は
2人が今まで座っていた席であり

まだ、片付けられていない状態で
私達は腰を下ろした。


「ここ座ってた人達って
もったいねぇ食い方してるなー」


つとむが、そう言うのも無理はない。


数個並べられているお皿には
すべてのお皿に
半分の料理が残されていて

私が座ってる場所には
彼女が座っていたのか
口紅つきのたばこと、グラス

そして、半分以上残されているサラダが
放置されている。


「申し訳ありません。」


そう言いながら
店員が急いで片付けてくれたけれど
私の心は、もう

ここにあらず状態になってしまうのは
無理もないわけで・・・



黒崎伸治と、彼女の
リアルなやりとりと
一緒に出かけてる姿というものは


重く、重くダメージとして残り


どうすれば
さっきまでの自分に戻れるのかすら

もう、考える余裕すらない。


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