他人の彼氏
いざ、出発っ!
と 外に出たのはいいけれど
扉の前で立ち尽くしている私。
・・・鍵はどうするんだ。
さすがに 鍵開けたまま外出は
居候の身として
いただけない選択なわけで。
出かけらんないじゃん・・・。
諦めて 室内に再び戻ろうとした時
「あら、居候ちゃん?」
昨日の きれいなお姉さんだ。
たしか・・・・
「楓さん・・・ですよね?」
たしか、そう言ってたような気がする。
「おっ、知ってるね~
どっかお出かけ?」
そういえば・・・・
「あの、楓さん!
お願いがあるんです」
「な、なに?怖いんだけど?」
私の勢いに押されて
後ずさりをする楓さんの姿に
思わず 我に返った。