他人の彼氏
「まだ食うか?」


「ううん、もう
おなかいっぱい。
ご馳走様でした」


「どういたしまして。
もう帰んのか?」


「うん、帰る」


「また、腹減ったら来いよ。」


「お腹すかないとダメなの?」


「へ?あ、いや。
いつでも来い」


「ありがと、じゃあ・・
ばいばい」


友達なんていない私には

どう、言えばいいのか分からなくて


つい・・・・


思った事を口にしてしまい
お兄さんを困惑させてしまったけれど

ちゃんと、
こんな私でも

気にかけてくれる人がいる。

そう思うと、

少しだけ、うれしくて


少しだけ、肩の力が抜けた気がした。
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