他人の彼氏
私の顔のすぐ横には

黒崎伸治の顔。

本当、すぐ横で・・・

寝てるのをいい事に


顔に手を差し伸べてしまう自分。


柔らかく透き通るような肌に

静かな寝息は・・・


・・・もう、限界だ。


愛おしくて、

自分でも

どうしたいのか分からない。


けれど、これ以上


ここにいるのは

我を見失ってしまいそうで

怖くて、

おかしくなりそうで・・・



「ごめんなさい・・・」


そう言いながら

寝ている黒崎伸治の頬にキスをし


勢いよく起き上がった。


「・・希?」


「わ、私
面接行ってくるから・・・」



顔が見れない。


もう、無理だ。


もう、好きになってしまってる。


これ以上・・・


好きになる前に・・・


どうにかしなくちゃ・・


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