他人の彼氏
というか・・・

やはり、風俗系なのですね。

いや、想像はしていたのですが
覚悟だってあるのですが・・・

いざ、見学とかするとなると

少しだけ 怖気づいてしまうわけでして・・・・



「どうしたの?
中入るよ?」


「あー・・・はい・・・」


言葉とは裏腹に
足が言う事を聞いてくれず
それ以上 前に進んでくれないという

本当、素直すぎる自分の体。


「そんな心配しなくても
怪しい事なんて
してないんだからー」


おじさん自体、怪しいけど・・・


「はい・・・・」


ここまで来たんだし・・・

大丈夫、見学するだけだし・・・

ようやく腹を決め
おじさんの後に中に入ろうとした時

ジリリン・・ジリリン・・・


何だ、この昔の黒電話の着信音は・・・


「はいはーい、中丸でーす」


さすが、怪しいおじさんは一味違う着信音だ。


「は?え・・・?
ちょっと待って下さいね」


そう言うと
私に、


「お姉さんは、藤崎希さん?」


「あ、はい・・?」


何で、私の名前・・・・





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