他人の彼氏
「もう、あんな仕事しようと
思うなよ?」



静まり返った室内で
そんな言葉が

やけに大きく聞こえ
胸に響いてきた。



「別に・・・・
関係ないじゃん・・・」



彼女がいる男に
そんな事言われても

全然 説得力ないし・・・。



「お前何言ってんの?」


そこで怒る

黒崎伸治が

そもそも分からないし。



「夜の仕事禁止な?」


半分、体を起こし

私の顔を睨みつけるように見ながら

その言葉は・・・・


自惚れてしまいそうになる・・・。



けれど・・・・


この男には


彼女がいるんだから・・・。


いるんだから・・・・


分かってるのに・・・・


気持ちがついていかない。
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