かくれんぼ

10:00

二時間目が始まって私たちはパソコン室にいた。
配られたプリントの課題をパソコンで調べるとゆう授業。
もちろん課題もするけれど、私はもう一度“かくれんぼ”について調べていた。

「なにぃー?優花も気になるの~?」
調べていると横に座っている彩佳が声をかけてきた。

「なにが?」

「なにが?って、かくれんぼのことだよ~」

「ん…まぁね」

ふと彩佳のパソコンの画面を見ると、今人気のアイドルのPVが映っていた。
彩佳の課題のプリントも白紙。
こんなので本当に高校に行けるのか不安。

「あー、これいいんじゃない?チャット~」

彩佳が私のパソコンの画面に指を指した。

「あ、これ…」

彩佳が指を指していたサイトは昨日見たチャットだった。
あまりいい情報は得られなかったけれど…

「これ、実は私見たんだよね、昨日!」

「そうなんだ」

やっぱり彩佳も気になっているのかな…

「誰かを探してるって書いてたよねー…」
考えてもやはり意味がわからないこのメール。
本当にさっさと送信者が出てきてくれたら…

「あ!なんか新しい人が喋ってるよ~」

【ミツケタ…。探している人ミツケタヨ。all】

名前も番号もなにも書いていない。
管理人か誰かが話しているようだ。

「見つけたって…誰を?」

「きっと、探している…誰かを見つけたんだと思う………。」

探している…ダレカ。


それは私たちの学校にいる誰かなの?

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