その男、小悪魔につき。【停滞中】
過去にまで口出ししたくない。
けど、気になる。
はぁ……私ってこんなに面倒だったんだ。
「うぅーん……ん?」
背中に感じる違和感に重たい瞼を開ける。
ここは……部屋?
えっ!私バーで飲んでてそれで……
「ん……?彩月さん起きたんですか?」
耳の後ろで掠れた千尋くんの声が聞こえる。
私のお腹の前に千尋くんの腕があって、どうやら私はベッドの上で後ろから抱きしめられていた。