その男、小悪魔につき。【停滞中】
男がベッドの上で胡座をかきニヤリと意味ありげに微笑む反面、私は急いで正座をした。
「へぇ、昨日の晩のこと覚えてないんですか。」
「……えっと、すみません。あの、どういう経緯で……」
「それは……」
生唾を飲み込み、男の顔をじーっと見つめながら返事を待つ。
「そ、それは……」
「それは……秘密で。」
「…えぇっ?」
「秘密にしときます。だって言っちゃったら、つまらないでしょう?」