その男、小悪魔につき。【停滞中】
ないない!!
だって年下だしイケメン君だし、
それに私はまだ……
テーブルの一点を見つめて考えていると、目の前に白のティーカップが差し出された。
「はい、どうぞ。少しだけ砂糖入れておきました。」
そして千尋くんはニコリと微笑んだ後、テーブルを挟んだ向かい側に腰を下ろした。
「あ、ありがとう。あのねこないだの事なんだけど…。」
何だか言いづらくて口ごもると、千尋くんが飲んでいた紅茶を置いて私を見つめた。
「俺、嘘はつきたくないので本当のこと話しますよ?」
そのなんとも言えない千尋くんの表情にドキッとしたが、私は頷いた。
「うん。話してほしいの。あの晩のこと……」