その男、小悪魔につき。【停滞中】



千尋に言われるがままシャワーを浴び、私は昨日と同じ服に袖を通す。



置いていてあったドライヤーで胸辺りまであるモカブラウンの髪を乾かし、メイクを始める……



そして鏡に映る自分の顔を見つめて言った



「私は一体何をしているのだろうか……」





……おかしい。この状況はおかしすぎる。……てか一体誰、桜井千尋って誰なのよ。もしかして、もしかすると一線を越えた…?いやいや!この私が?真緒に堅物女って馬鹿にされてる私が?!……ありえないありえないありえないっ!!…まぁ確かに桜井千尋くんかっこよかったよ?背も高いし、涙ぼくろがある二重の少し垂れてる目が可愛かったし……あれは相当モテるタイプよ?で、でも私だってもう26ですよ?そのくらいの分別は……そんなワンナイトラブなんて……







「す、するわけないっ!!!」



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