その男、小悪魔につき。【停滞中】
あぁ、もう駄目だ!
諦めて目をギュッと閉じて口を開くと、口の中に暖かいお粥の味が広がった。
「美味しい……すごく美味しい……」
「そんな大袈裟な」
なんか千尋くんってさらっと色んなことが器用に出来る人なんだなぁ……
要領の悪い私とはまるで正反対……。
それから食べ終わって薬を飲み、私は眠りについた。
熱のせいか、どんどんマイナス思考になっていく。
モヤモヤモヤモヤ……
心の中が重苦しくなる。
“大切なものから目を離しちゃ駄目ですよ?彩月先輩?”