その男、小悪魔につき。【停滞中】
う……。
「それはこの部屋が暖房効いてるからっ。それで……」
すると突然、満面の笑みの千尋くんに、頬を両手で挟まれ思わず固まった。
へ、何……
「ふっ、昨夜も今も彩月さん可愛いです。」
「……っ!というか、あなた一体誰なのよ!昨日私とどこで会ったの?はぐらかさないで、ちゃんと説明して!」
「……そんなに聞きたいですか?」
「もちろん!」
「じゃあ話しますか。昨日、俺と彩月さんは一緒に……」
「い、一緒に……?」
必死の形相で見つめていると、千尋くんは吹き出した。
「ぷっ……彩月さん、顔…」
「いいから!で、何なの?!」
「あ、彩月さんやばいですよ。時間」